高松高等裁判所 昭和24年(控)1006号 判決
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原審第一回公判調書によれば、原審公判廷において検察官の起訴状朗読後裁判官が被告人に対し被告事件について陳述することがあるかどうかを尋ねたのに対し、被告人がお読聞けの通り事実間違ないと供述した以外に、本件各保険料金を自己の生活費等に費消して横領した点についての被告人の供述が存しないこと所論の通りであるが、裁判長が刑事訴訟法第二百九十一条第二項の規定に従い被告人に対し所謂黙秘権その他被告人の権利を保護するため必要な事項を告げた上被告事件について陳述する機会を与えたのに対し、被告人が前述の如く、検察官の朗読した公訴事実を全面的に肯定する供述をした場合右供述を証拠となし得ない理由はなく、被告人の右供述を証拠として本件費消横領の事実を認定した原判決には虚無の証拠によつて事実を認定した違法は存しない。
(註) 右事案は補強証拠は勿論存する場合である。